【乗ってみた】スーパーデザインコンシャスなコンパクトカー、up!(アップ)はいまこそ乗りたい一台!
「フォルクスワーゲン」といえば、日本でもメジャーな海外メーカーで、初めて輸入車を買おうと思っている人にとっては直球ド真ん中な存在ですが、今回紹介するのは、そのフォルクスワーゲンのなかで最も小さなモデル「up!(アップ)」です。ボディタイプは3ドアと5ドアのハッチバックで、1リッターエンジンを搭載。当然、同ブランドで最も価格帯が安く(158万円から!)、まさに初心者向けのエントリーモデルです。
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クルマ好きな人だと、「フォルクスワーゲン最小」と聞けば「ルポ」のことを思い出すかもしれませんが、いまはこのクルマが最小です。ボディサイズの小ささに線の少ないデザインが相まって、見た目の印象はとってもポップ。「シンプル&クリーン」をデザインテーマとし、グリル(多くのクルマが顔の正面に備えている黒いアミアミの部分)のないフロントフェイスが特徴的です。デビューは5年前にもかかわらず、いまでも素晴らしいワンダーが溢れており、国産車のコンパクトカーに比べてフレッシュな感覚が充ちています。
筆者はデビュー時にも取材していますが、実はこの時のup!にはイマイチな部分がありました。トランスミッション(「ASG」と呼ばれる2ペダルMT。操作はATと同じだが、メカニズム的にはMTをベースとしている)がシフトアップする際に息継ぎ感があって、慣れるまではなんだか“生まれたての子鹿のように”ガクガクしてしまいがちだったのです。この秀逸なデザインでシャシー(車体)性能も高いし、あとはこのトランスミッションさえ良かったら最高なのに! と思った覚えがあります。
ですが、今回乗らせてもらったのは今年4月にマイナーチェンジを果たした最新版。懸念されたトランスミッションは、当然のごとく修正されていて、違和感なく加速できました!(もしかしたら5年の間に徐々にブラッシュアップされていったのかもしれません)排気量はわずか1リッターですが、車体の軽さもあってキビキビと気持ちよく走ります。ステアリングも軽やかで、細かい路地もスイスイ走れる系の操舵感。そのうえシャシー(車体)の基本性能が高いので安定感があって、心地よく走ることができます。
さらに、今回の試乗車は「with beats」という限定車で、世界的なオーディオメーカー「Beats」とのコラボモデル。7つのスピーカーを備えているほか、ダッシュボードやレザーステアリング、エンブレム、スマホホルダー、アルミホイールといった専用の内外装デザイン&装備も満載。キュートな赤いドアミラーも「with beats」専用カラーとなっております。
「フォルクスワーゲン」と聞くと、やはり一番に名前が挙がるのは、「ゴルフ」ですが、“輸入車の王道”フォルクスワーゲン・ブランドの、あえて“ハズし”ともいえるモデルがこの「up!」。ぜひ、感性のいい人に乗ってほしいモデルです。
TEXT/安藤修也(フォッケウルフ)
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