透明急須がもたらす新時代!日本茶の新しいスタイルに注目!
急須と言えば把手と注ぎ口が90℃についたカタチが一般的ですが、実はあのカタチ、江戸時代からほとんど変わっていないそうです。
「それなら約260年ぶりにリデザインしようじゃないか!」と立ち上がったのが、青柳智士氏と谷本幹人氏からなるデザインユニットLUCY ALTER DESIGN。ガラスのようでガラスでないという素材を使って、急須の新たな可能性を切り開いています。
「野菜高騰にライフハックで対抗!」モヤシのシャキシャキが1週間続く!? 簡単すぎてウソみたいな裏技を実践してみた
樹脂だからできた3つの「ない」
この急須の本体は、飽和ポリエステル樹脂(トライタン)という素材で作られています。急須が瀬戸物という枠を飛び越えたら、今まで当たり前すぎて不便に思わなかったことに、気づかされました。
1.割れ「ない」
ガラスのような透明度を持つトライタンですが、樹脂なので、たとえ落としても割れません。
樹脂の食器と聞くと、人体への影響を気にしてしまいがちですが、トライタンはBPAフリーで、ほ乳瓶にも使われているほど安全性の高い素材です。
食洗機で洗え、熱湯消毒や漂白剤の使用も可能です。
2.熱く「ない」
樹脂なので、断熱性・保温性にも優れています。今までの急須だと、お湯が冷めないようにフタをしていましたが、保温性の高い透明急須ではその必要がありません。
お湯を注いだら、茶葉が開いてゆく様子をじっくり楽しむことができます。
3.かさばら「ない」
断熱性が高いので、本体を直接持っても熱くありません。というわけで、把手を取ったシンプルなデザインが誕生しました。
また透明急須は、わかりやすさ追求のために、一人前のみが入る量(120ml)で設計されています。そのため、とてもコンパクト。たとえ複数個を所有したとしても、スタッキング収納ができるので、食器棚のスペースを取りません。
世界的デザイン賞を受賞
透明急須は、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催するレッド・ドット・アワードで、「Product Design 2018」を受賞しました。
LUCY ALTER DESIGNはこの急須にシングルオリジン(単一農園・単一品種)煎茶を携え、世界最大級のデザインイベントであるミラノデザインウィーク2018で日本茶ブランド「green brewing(グリーンブルーイング)」の展示を行う予定。「DSA空間デザイン賞」も受賞しているデザインユニットなので、ミラノでのイベントも素敵なものになりそうです。
このイベントでシンプルな日本茶の煎れ方が広まれば、日本茶が世界中でもっと愛されるようになるかもしれません。
LUCY ALTER DESIGN
https://lucyalterdesign.com/
透明急須公式サイト
https://greenbrewing.jp/product/toumei_kyusu
取材・文/横山博之 写真提供/LUCY ALTER DESIGN
この記事のタグ
モノマックスの記事をシェアする