人力によるオフロードレースでは、自転車の重量はもっとも重要視されるポイント。車両が軽ければ軽いほど、ライダーの負担は軽くなる。効率的な走りと優れた操作性、そして驚異的な軽さとバランスがいいバイクがスペシャライズドから登場した。レースで勝つことだけを目標に作られたバイク、それが「Epic World Cup(エピック ワールドカップ)」だ。
ハードテールか、否か
自転車の仕組みはペダルを漕ぐとチェーンにより連結したリアタイヤが駆動する。つまり推進力を得るためには、タイヤが路面に接していることが重要となる。舗装路面を走っているとタイヤが路面から離れることなんて想像もできないだろうが、アウトドアでの凸凹道ではタイヤが路面から離れることはよくある。そこで重要となってくるのが、サスペンション機構だ。サスペンションは凸凹から受けるショックをやわらげるだけでなく、タイヤが路面から離れないようにするためにも重要なメカニズム。
ところが、サスペンション機構が付くと必ずその分重くなる。さて、サスペンション機構のないハードテールバイクで軽量性を優先するか。それともサスペンション付きバイクにして、タイヤが路面から離れずいつでもトラクションをかけられる駆動性を取るか。
驚異の軽さとなった「Epic World Cup」
軽量性を優先するか、はたまた駆動性を取るか。この悩ましい問題にスペシャライズドが明確なる答えを出した。スペシャライズドはアメリカのカルフォルニア州に本社を置くスポーツ自転車ブランド。
より速く走りたいというライダーのニーズに応えるため、スペシャライズドは業界で初めて自社内に自転車専用の風洞実験施設を建設し、エアロダイナミクスを追求。ツール・ド・フランスなどのワールドツアーで勝利を量産するトップチームにバイクをはじめとする機材を提供している。そのスペシャライズドが出した答えは、驚異の軽さによるサスペンション機構付きの「Epic World Cup」だ。
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この記事を書いた人
パーツデザイナー坂東 漠
スタンドがないと倒れる。ライダーの支えがないと自立できない。ライダーがいてもときにコケるといった2輪車の特性に魅了され、自転車、e-Bike、モーターサイクルの部品を開発。多くの人は気づかないが、それがないと成り立たないといったパーツを手がけている。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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