ブルートレインの花形!EF66形が牽引した“九州特急・関西特急”
ブルートレインの花形と言えばやはり、九州特急・関西特急の本州区間の先頭に立ったEF66形電気機関車ではないだろうか。今年、JR貨物で運行している最後の1台が引退予定で話題となった牽引機だ。
EF66形は本来特急貨物列車用の電気機関車で、軽いブルートレイン客車を牽引するには力が余る。しかし、1985年3月に「はやぶさ」を1両増車して15両編成化したため、本来の牽引機であるEF65形では最高速度110㎞運転が不可能となった。そのためEF65形の1.5倍のパワーを持つ、EF66形が抜擢されたのだ。EF66形は貨物機ながら特急形電車のような流麗なスタイルで人気があり、登場以来ブルートレインの牽引を夢見ていたファンも多かった。その夢が1985年に叶ったのだった。
EF66形は「あさかぜ」「さくら」「はやぶさ」「みずほ」「富士」を牽引して人気を博した。後に関西特急の「あかつき」「彗星」「なは」も牽引するようになり、関西でも馴染み深い存在に。しかし、九州特急・関西特急が相次いで廃止され、EF66形の活躍の場も減っていった。2008年には「なは」「あかつき」が廃止され、関西特急からEF66形が撤退。九州特急も2009年の「富士」「はやぶさ」の廃止でフィナーレを迎えた。
現在、EF66形の1台は京都鉄道博物館で展示されている。日本の寝台列車史に大きく貢献した名車は走らずともファンを魅了し続ける。
写真で振り返る!懐かしの寝台特急ブルートレイン“7つの名列車”
「あさかぜ」(晩年の主な運転区間:東京〜下関)
ブルートレインのパイオニア。最盛期は「博多あさかぜ」2往復と「下関あさかぜ」1往復を運行していたが、晩年は「下関あさかぜ」のみで九州へ渡らなくなった。写真は最終日の2005年2月28日に下関を発車した「あさかぜ」で、日付入りのヘッドマークを掲出している。
「さくら」(晩年の主な運転区間:東京〜長崎)
2番目のブルートレインで、東京〜長崎・佐世保間を運行していた。1997年に「はやぶさ」が運転区間を短縮したため、「さくら」が日本最長距離の特急となった。1999年に佐世保編成を廃止して、東京〜鳥栖間で「はやぶさ」を併結するようになった。しかし、2005年3月1日に廃止された。
「はやぶさ」(晩年の主な運転区間:東京〜熊本)
3番目のブルートレイン。東京〜熊本〜西鹿児島間を運転しており、一時は長崎編成を連結していた。1964年以前と1980〜97年、2005〜09年は日本最長距離の特急だった。1997年に運転区間を東京〜熊本間に短縮。1999〜2005年は「さくら」、2005〜09年は「富士」と併結していた。
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