絶景、美味しい食事、豪華な内装など、その列車ごとに趣向を凝らした“ 個性”を楽しめるのが「観光列車」。現在、全国各地で様々なコンセプトの列車が運行中です。
そこで鉄道ジャーナリストが注目する“今こそ乗ってほしい”観光列車をピックアップ。魅力あふれる列車をテーマ別にランキングでご紹介!
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今回のテーマは“デザインが格好いい観光列車”。格好よさは正義! 乗るのはもちろん、見ても楽しい憧れの観光列車ベスト3です。
【第3位】九州各地を走り回る“黒い車体”が斬新!「36ぷらす3」
JR九州「36ぷらす3」
運転区間:博多~鹿児島中央・鹿児島中央~宮崎・宮崎空港~別府・大分~博多・博多~佐世保
「36ぷらす3」の格好よさは改造ベース車である787系の端正なデザインが生かされているという点にある。787系は特急「つばめ」用として1992年にデビュー。内外装のデザインは水戸岡鋭治氏が手がけていて、当時のJR九州のフラッグシップに相応しい端正な外観と、多彩な客室設備を備えていた。「36ぷらす3」の内外装も水戸岡氏がデザインしており、原型の格好よさを一切崩すことなく仕上げられている。
列車名の36は九州が世界で36番目に大きな島であることに由来。3は乗客・地域住民・JR九州を表している。5ルートで合計35のエピソードを用意して、車内でアテンダントが解説。また地元のおもてなしや体験イベントも用意していて、一風変わった旅も楽しむことができる。
鹿児島本線・日豊本線を4日間、4つのルートに分けて一周する列車と、西九州に1ルート(往路または復路)を設定していて、ルート単位で乗車可能。各ルートにまつわるエピソード解説があり、全ルートを乗車するとエピソードをコンプリートすることができる。
「36ぷらす3」は全車両グリーン車。個室は、2人用・4人用・6人用の各タイプと、座席を設置している。このほかビュッフェやマルチカー(共用スペース)がある。
【第2位】伊勢志摩へ向かう近鉄の看板列車「しまかぜ」
近畿日本鉄道「しまかぜ」
運転区間:大阪難波・京都・近鉄名古屋~賢島
正直、格好よさで「しまかぜ」を1位に挙げてもよかったかもしれないと迷うぐらいなのだが、ここでは敢えて、レア度や乗車しやすさを加味させていただいた結果の2位であることをご了承願いたい。
とはいえ「しまかぜ」は、近鉄の観光特急のフラッグシップに相応しい内外装の仕上がりを見せているのが大きな魅力だ。座席はプレミアムシートを基本として個室・コンパートメントのみの設定でしており、他の近鉄特急車両とは一線を画している。また、食事ができるカフェカーを連結しており、あらゆる意味で特別な存在だといえる。
ちなみに京都発着の「しまかぜ」は私鉄の中で日本最長距離を走る列車でもあるので、ぜひ一度体験していただきたい。
近鉄の3大ターミナルから伊勢志摩を目指す特急で、週に6日、1日1往復の運行を基本としている。特別料金を必要とするにも関わらず人気はとても高く、2013年の運転開始以来満席になることが多い。
グループ客に好評の個室やサロンも設置。カフェ車両は販売カウンターを設置。カフェテリア部分は2階建て構造になっていて、ぜひ2階席から眺望と食事を楽しみたい。プレミアムシートは1+2列でリクライニングシートが並ぶ。先頭車は眺望を重視したハイデッカーとなっており、運転台越しの景色も楽しむことができるのが魅力だ。
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