今や、誰しもが欠かすことのできない“SDGs”への配慮がなされた、魅力的なモノやサービスを紹介していく当連載。第19回に取り上げるのは「土屋鞄製造所の代替レザーバッグ」です。
『SDGs』を今一度おさらい!
2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標。
「貧困」「持続可能な消費と生産」「気候変動」など17のゴールと169のターゲットから構成される。2030年が達成年限。
CONTENTS
「財布のヒット有望株No.1」長財布と折り財布のいいとこどりが勢力を拡大中!“絶妙サイズのミドル折り財布”4選を徹底解説
キノコの菌糸体が原料の新時代の代替レザー
TSUCHIYA KABAN
Mylo™ ハンディLファスナー
¥48,400
W11.6×H8.7×D2cm
問:土屋鞄製造所 TEL:0120-907-647 公式サイト
環境負荷の低減に配慮したエコレザーやアニマルフリーのヴィーガンレザーなど、私たちになじみ深い革素材においても、サステナブルな取り組みは加速している。
そうした中、業界で大きな注目を集めたのがバイオテクノロジー企業ボルトスレッズ社が開発した「マイロ™」だ。
なんとキノコの菌糸体から生まれたというレザー代替素材で、100%再生可能なエネルギーで稼働する最先端の垂直農法施設において2週間ほどで生育できるうえ、革素材と同じような風合いや質感を備えているのが特長だ。
菌糸体とは?
キノコなどの菌類の体を構成する菌糸の集合体。植物の根のように見える糸状・繊維状の組織体。
2018年に発表され、その後アディダスやステラ・マッカートニーといった先見性のある世界的ブランドから関連商品が発表・発売されている。
こうした動向に強い関心を寄せていた土屋鞄は、日本ブランドとして初めてボルトスレッズ社との共同開発を実施。
昨年末に初の製品となる「マイロ™ハンディLファスナー」が販売されるに至っている。
内部にオープンポケットやカード入れを備えた定番のコンパクト財布がベースで、本革のような風合いを身近に感じることができる。
さらには土屋鞄の別ブランドobjcts.ioでも同素材を使った製品を展開中だ。
大きな一歩を踏み出した新時代の代替レザーの今後に期待したい。
キノコの菌糸体から生まれた新素材「Mylo™」ができるまで
①菌糸体を生育
②基材を製造
③加工・仕上げ
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この記事を書いた人
ライター横山博之
カバン、時計、ファッションなど男性のライフスタイルを彩るモノを領域とするライター。デザイナーや職人などモノづくりに関わるキーパーソンへのインタビュー経験も豊富。時代の先端を行く技術やカルチャーにも目を向ける。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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