世界にはちょっと変わったバイクイベントがある。その名もDGR(Distinguished Gentleman's Rideの略)だ。世界中のクラシックやヴィンテージスタイルのバイクファン数十万人を束ねるこのバイクイベントはマーク・ハーワーによって2012年にオーストラリアのシドニーで設立された。……と、ここまで聞けば、「普通にどこでも開催されている旧車のバイクイベントじゃないの?」と思うかもしれない。
ところがDGRはこれまでに800か所以上の都市で9万人以上のライダーが街頭に立ち、前立腺がんの研究と男性のメンタルヘルスを目的として3700万ドル以上の資金を集めるなど、男性の健康のための資金獲得と意識向上のために開催される世界最大のチャリティモーターサイクルイベントなのだ。そのDGRとトライアンフとのパートナーシップが10周年を迎えることを記念し、新型ボンネビルT120ブラックDGR限定エディションが世界限定250台で発売されることとなったのだ。
「超話題のコラボアウター」ヘリーハンセン×スナイパー“フィッシングカテゴリー集大成”のダウンジャケット!
美しさが際立つDGR限定エディション
「Distinguished Gentleman」を訳すなら「格上の紳士」といったところだろうか。Distinguished Gentleman's Ride限定エディションのベースとなるボンネビルT120はトライアンフを代表するモデル。洗練されたモノクロームメタリックのファントムブラックとクリスタルホワイトのツートーンペイントに塗り分けられたガソリンタンクはバイクの持つ粗野なイメージを払拭。ディナーのための「正装」からインスピレーションを得た「ドレススーツ」をイメージした特徴的なデザインとなっている。
サイドパネルには手描きによるゴールドピンストライプが施され、ヴィンテージカスタムの風格が漂う。ベンチシートはエレガントなブラウンステッチ仕様となっていて目を見張る美しさ。あらゆるパーツに上質な美しさが際立っているのだ。
伝説となったボンネビルの由来
トライアンフ モーターサイクルズは1902年に設立された英国最大のオートバイメーカー。「Speed Triple 1200 RR」「Tiger 900」「Scrambler 1200」といった名車を生み出し続け、モーターサイクルスポーツのほとんどすべてのクラスと分野に参戦、2022年で120年周年を迎えた世界的ブランドだ。そのトライアンフの中でも、特に特筆すべきが「Bonneville Bobber」「Bonneville T120」などのボンネビルファミリーだ。
イギリスで誕生したスーパーバイクは数々のレースで優勝し、ハンドリング、スタイル、個性とすべてが伝説となっていった。その歴史の中でももっとも輝かしい伝説が、1956年に米国ユタ州ボンネビル・ソルトフラッツで速度記録を達成したこと。これによりトライアンフのスーパーバイクにボンネビルの名が与えられたのだ。
この記事のタグ
この記事を書いた人
パーツデザイナー坂東 漠
スタンドがないと倒れる。ライダーの支えがないと自立できない。ライダーがいてもときにコケるといった2輪車の特性に魅了され、自転車、e-Bike、モーターサイクルの部品を開発。多くの人は気づかないが、それがないと成り立たないといったパーツを手がけている。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする