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「ケータハムセブンの電気自動車が登場」試作段階だが市販化の可能性は高い!?

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セルに誘電性流体を直接接触させるバッテリー液浸冷却

技術的には、ケータハムの長年の技術パートナーであるMOTUL(モチュール)が供給する誘電性流体を使用したバッテリー液浸冷却は要注目だ。バッテリー液浸冷却とは、バッテリーセルに誘電性流体を直接接触させることで緻密な熱管理を行う技術で、充電速度の向上とバッテリー寿命の延長を実現する最先端のテクノロジーだ。

コンセプト「EVセブン」は、20-15-20サーキット走行、つまり、20分間サーキットを走行、15分間で十分なエネルギーを充電し、さらに20分間走行できるというが、これにはこのバッテリー液浸冷却技術が大きなポイントになっている。これについてレイシュリー氏は「日曜の朝のドライブを楽しむことができるEVセブンの実現は、現在のバッテリー技術でも十分可能です。しかし、課題はエネルギー消費量が大幅に増加するサーキットでの使用です。現時点では、サーキット走行時に求められる急速な充放電に対応するためには、バッテリー液浸冷却が最適なソリューションのひとつです」と付け加えている。

誘電性流体を直接接触させることで緻密な熱管理を行うという

51kWhの液浸冷却式バッテリーは、エンジンルームとトランスミッショントンネルに収納され、最大152kWのDC急速充電が可能。バッテリー容量は約40kWhで、サーキットでの過酷な使用や急速充電にも劣化することなく、安全に使用することができるとしている。

ちなみに今回のコンセプト「EVセブン」には、スウィンドン・パワートレイン社と共同で開発されたE Axleの専用バージョンのパワーユニットが搭載され、最高出力240bhp(243ps)/9000rpm、瞬間最大トルク250Nmを発生。これにより、0→60mph(96km/h)のタイムはおよそ4.0秒が見込まれている。

ただし、今回のコンセプト「EVセブン」はあくまでもコンセプトであり、「現段階では、EVセブンをこのままの形で生産する計画はありません」という。「このプロジェクトは、EVパワートレーンがお客様の個々の使用ケースに対して、どの程度有効なのかを確認するためのテストベッドです。軽量でシンプル、そしてファントゥドライブという、セブンに必要なケータハム車特有の車両特性を実現する方法を学ぶために、私たちは大きく目を見開いてこのプロジェクトを進めています。私たちは、次世代のバッテリー技術が可能にする将来の適切なタイミングで、この車両を市場に投入するつもりです。だからこそ、今がこのコンセプトを試す時なのです」と締めくくっている。

コンセプト「EVセブン」は、7月に英国で開催されるグッドウッドフェスティバルオブスピードで一般公開され、その開発はコスト管理や生産性など次の段階に入っていく。

コンセプト「ケーターハム EVセブン」スペック

全長×全幅×全高 3,350×1,685×1,115mm
車両重量 700kg
未満
エンジン モーター
最高出力 240bhp/9,000rpm
最大トルク 250Nm
トランスミッション シングルスピード
バッテリー 51kWh(40kWh 実用可能)
駆動方式 RWD
0→60mph(0→96km/h)加速 4.0秒(見込み)
最高速度 209km/h(見込み)

文/近藤暁史 写真/ケータハム/エスシーアイ

この記事の画像一覧
  • 英国ケータハムがEVのコンセプトカー「EVセブン」を発表
  • 7月に英国で開催のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで一般公開
  • 車両重量はベースとなるセブンからわずか70kgの重量増
  • 誘電性流体を直接接触させることで緻密な熱管理を行うという

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この記事を書いた人

ライター/近藤暁史

ライター/近藤暁史

男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!

Website:https://monomax.jp/

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