スマートミニウォレットができるまでを徹底レポート!
数多くの工程を経て誕生するスマートミニウォレット。レザーの切り出しから研磨・縫製など、熟練の技が必要とされる代表的な工程を詳しく解説!
1. すべては「型紙」から始まる!
カルロ氏が製作した型紙を元に作業開始。スマートミニウォレットでは18枚の型紙分、すなわち18枚ものレザーが重ねられる。
2. レザーの裁断
それぞれの型紙に合わせた鉄枠でレザーを切り出す。レザーの厚みにより圧力も微妙に変えているとのこと。熟練の技が光る。
3. レザー全体を漉(す)く
カルロ氏作成のレシピどおりに、0.1㎜単位で厚みの調整。この工程を経て、レザーの厚みが1㎜→0.4㎜になる。
4. レザーの部分漉きを行う
全体漉きが終わったら、接着面など少し薄さが必要になる部分を0.1㎜単位で漉く。これぞ熟練の腕がなせる業。
5. レザー同士の貼り付け
漉き終わった各レザーパーツに水溶性のゴム糊を塗って貼り付け。18枚ものレザーで構成されるだけに、その作業量は多い。
6. 適切な圧力でプレス
貼り付けたレザーを適切な圧力と温度でプレス。こちらもすべてを熟知したカルロ氏のレシピどおりに行われる。
7. 手作業メインの縫製
自動ミシンと手作業のミシンを使い分ける。平面は自動ミシン、厚みがあるものは手作業ミシンを用いる。
8. コバ塗り&研磨の繰り返し
工程内で一番驚いたのがコバ塗りと研磨の回数。ラルコバレーノの製品としての基準を満たすため、何度も繰り返されるのだ。
全体を通じて、目から鱗の出来事ばかりだったのだが、特に感動したのが、①使い勝手や美しさを計算し尽くされた型紙(レシピ)の存在 ②ほぼすべての工程が熟練職人の手作業で行われていること ③納得がいくまで繰り返される研磨とコバ塗りの3つ。高品質な素材と、これら熟練職人の技術や想いが組み合わさることで、名作財布が生まれている……というわけなのだ。
日本から約1万㎞離れたイタリアの地で、誕生の瞬間を実際に目にすることで、ますます自分のスマートミニウォレットに愛着が湧いてきたのであった。
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この記事を書いた人
編集長奥家慎二
2010年よりMonoMax編集部に所属し、2020年より現職。腕時計を中心に、ファッション、クルマ、アウトドア、家電、スポーツなどあらゆるジャンルを担当。モノの背景にあるストーリーや作り手のこだわりをこよなく愛する。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)には便利グッズ評論家として出演。『ZIP!』『午前0時の森』(ともに日本テレビ)にはモノのプロとして出演するなど、テレビ、雑誌、WEBなどメディアに多数出演中。
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