「このスペックで約10万円は幸せ！」ティソ PRXの魅力が“ギュッと凝縮”した新作ウォッチ／編集長 奥家の『コレ買いです』Vol.28

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モノ・トレンド雑誌売上No.1「MonoMax」の編集長・奥家が、今一番気になるモノやトレンドを紹介する連載企画。今回はついに登場した自動巻きの小径モデル、「ティソ PRX 35mm パワーマティック 80」をじっくりチェックしてみました！

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35mmというサイズ感が意外にハマる！

今回は、みなさんにご紹介したいとずっと思っていたティソの時計です。「よく知らない」という人もいるかもしれませんが、ティソは時計作りの本場・スイスで1853年に創業した老舗時計メーカー。モルガン・スタンレー社が毎年発表している「スイス時計ブランド推定売上高ランキングトップ20」においても、長年にわたって上位を締めている実力派です。伝統のクラフツマンシップや先進技術を余すことなく注ぎ込みつつ、比較的手の出しやすいプライスレンジに留まっているところも魅力なんです。

そんなティソの魅力がギュッと凝縮したのが、この「ティソ PRX 35mm パワーマティック 80」。“ギュッと凝縮”、これはレトリックな表現でもありますし、物理的にギュッとさせたことに対する言葉でもあるんです。

いまやティソの看板モデルとなった「PRX」シリーズが登場したのは、2021年2月のこと。当初採用されていたのはクオーツで、ケースサイズも40mmのみでした。今作は機械式ムーブメントを搭載しつつ、しかもケースサイズは35mmへとダウンサイジングを実行。もともとの魅力はそのままに、サイズがグッと小さくなったんです。

そもそも「PRX」は1978年に発売されたモデルを復刻したもので、レトロフューチャーなスタイルが今の時代にヒット。腕時計のサイズは今でこそ40mmや42mmが当たり前ですけど、昔は35mm前後が普通だったんですよね。その時代を回顧してか、サイズを抑えようという動きがひとつのトレンドになっていますけど、それでも現代の小径モデルは38mmくらいが主流。35mmまでいっちゃうのはどうなのか？……と思いつつ装着してみたのですが、これがすごくよかった！

コンパクトだから腕馴染みがいいのはもちろんなんですけど、シャープで力強いケースフォルムから放たれる存在感は小径になっても健在で、所有する満足感に浸れました。35mmというケースサイズ、かなり“アリ”です。