眠れないときの解決策は?あの噂は正しい?
――眠れないときの定番と言えば、ホットミルクのイメージなのですが、これは正しいんでしょうか?
「実はこれ、理に適っています。ホットミルクにはトリプトファンというアミノ酸が含まれているのですが、メラトニンという睡眠ホルモンをつくる材料になるんです。また、自律神経を整える作用があるカルシウムも、ホットミルクには入っています。これらのダブルパワーが期待できるので、眠れないときのおすすめドリンクです。ホットなので、内臓も温めてくれますしね。逆に飲んではいけないのは、カフェインが含まれているもの。エナジードリンクをはじめ、烏龍茶や緑茶、玉露など意外と含まれている飲み物は多いです。また、糖分が入っているものもよくありません。血糖値が上がって、交感神経優位になってしまいます。こういった飲み物は、寝ようと思っている1~2時間前までに飲み終わるようにしましょう」
――最後に眠れないときの打開策について教えてください。
「ナイトルーティーンでベッドに入る時間を決めて眠ることを試みていただき、もし20分眠れない場合は一度ベッドを出て眠気が来るのを待ちましょう。眠れないときに無理やり布団に横になるのはよくありません。ベッド=眠れない場所と認識してしまう可能性があります。7時間以上眠るのが理想ではあるものの、睡眠時間にかかわらず、眠くない場合は一度ベッドから出て、眠くなってから布団に足を運びましょう」
質の高い睡眠を叶えるためには、自分だけのお気に入りを見つけてルーティーン化していくことが大切だということが分かりました。よく耳にするNG行動も、必ずしもダメではないので、リラックスできる状態を意識していきたいですね。
左:那須 一欽さん
桜十字グループ 執行役員 CMO・メディメッセ事業部長
1997年 青山学院大学卒業後、ソニー株式会社 入社。
その後2011年 桜十字病院 経営企画室入社 経営企画部長を経て、現在に至る。
中央:辻本 直美先生
医療法人桜十字 メディメッセ桜十字予防医療センター保健看護部部長、予防医療事業本部 人財開発部部長
急性期医療や在宅医療を経て2011年桜十字病院に入職。予防医療推進の保健師として特定保健指導体制を確立し、東大発ベンチャーとの睡眠事業共同開発にも携わり活動中。
右:德永 理衣先生
医療法人桜十字 メディメッセ桜十字予防医療センター医師
産業医科大学卒業後、熊本大学付属病院で研修医として実績を積み、糖尿病代謝内科に入局。その後、熊本労災病院で急性期医療に従事し、幅広い診療経験を深める。出産を契機に予防医療の重要性を再認識し、現在はメディメッセ桜十字予防医療センターに勤務。さらに、プロアスリートチーム「ヴォルターズ」のヘルスケアサポートを担当し、栄養指導や健康管理を実践。
文/黒川すい
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ライター黒川 すい
アパレル業界に勤めた後、フリーライターに。ファッションはもちろん、グルメ、エンタメ、お出かけ情報など幅広いジャンルの執筆経験あり。ウェブを中心に活動中。趣味はアートトイの収集と喫茶店巡り。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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