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【予防医療大調査(3)】本当にタフですか? 数字でわかるストレス度チェック!

病気になってからでは遅すぎる! 今、病気をできるだけ避ける『予防医療の時代』がやってきたといわれています。

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でも、実際にどのような診察を受けることができ、どのようなメリットが得られるのでしょうか? そこでMonoMax Web編集班は、最先端の予防医療に取り組む「三番町ごきげんクリニック」に突撃。澤登雅一院長の診察を受け、実際に体験してみました。

 

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「三番町ごきげんクリニック」院長の澤登雅一先生

澤登雅一先生◆「三番町ごきげんクリニック」院長。1992年、東京慈恵会医科大学卒業後、日本赤十字社医療センターで14年間勤務。2005年より現職。

 

多彩な検査でストレス状態を把握できる!

 このストレス社会に、無事対応できていますか? 最新の予防医療では、自分がどれだけストレスにさらされているかを視覚化し、適切にコントロールできているのか、それともストレスに押しつぶされそうになっているのかを把握することができます。

 「毎日かなりがんばってる人というのは、どこかしらに負担が出てきているものですが、それを認めたくなかったり、認めつつもケアができなかったりするもの。検査の結果を受けて今の状況を確認し、改善につなげることができるはずです」

 ストレス度をチェックするには、いつくかの方法があります。

 ①血液検査

「血液検査で、ストレスを受けると増加するコルチゾールとストレスに対抗するホルモンであるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の量を確認し、分析することで、現在においてどれだけのストレスにさらされているのかがわかります。この他にも白血球のリンパ球や好中球のバランス、ビタミンCの過不足などから、ストレスに関わる各種のサインを読み取ることができます」

 ②唾液コルチゾール検査(アドレナルファティーグ=副腎疲労検査)

「血液検査でも計測可能なコルチゾールは、採取した時間によって大きく変化する日内変動型ホルモン。数値は未明から上昇し、8時前後にピークを迎えた後は12時頃までにぐんと減少し、その後漸減していきます。そのため、1回の血液検査だけでは状況を確定しづらく、時間をおいて1日4回の唾液採取を行うこの検査なら、より正確な数値を確認できます」

 ③尿有機酸検査

「検査を受けるときから明らかにストレス過多だと思われる場合は、尿を採取することで健康状態を多角的に評価することができます。腸内環境やミトコンドリアにおけるエネルギー産生の状態、神経伝達物質のバランスや代謝などもわかります」

ストレスが長期にわたり、ストレス対処臓器である副腎が疲弊してしまうとコルチゾールの分泌も少なくなり、一日中疲れを感じる、朝に強い疲れを感じる状態に陥ってしまいます。

 

1日4回の唾液検査をどうにかクリア!

 今回、ストレス度チェックを受けた取材班・C氏。ストレス耐性は弱くはないほうだと自覚していますが、日々責任ある業務を任されることから、「もしかしたら自覚していないだけかも?」という一抹の不安も。もし悪い結果が出るのなら、仕事への取り組み方を再考しなければと考えていました。

 先生からの問診を受けた後、血液検査唾液コルチゾール検査の2つを受けることに。

「三番町ごきげんクリニック」で行われたストレス度チェック(血液検査と唾液コルチゾール検査)の様子

問診の後、採血。

「三番町ごきげんクリニック」で行われたストレス度チェック(血液検査と唾液コルチゾール検査)の様子

体の状態や既往症などに関するチェックシートに記入し、

「三番町ごきげんクリニック」で行われたストレス度チェック(血液検査と唾液コルチゾール検査)の様子

あとは唾液採取キットを持ち帰って、自宅で採取することに。

 

採取するのは、8時、12時、17時、20時の4回。温度変化によって唾液中に含まれるコルチゾール量が変わってしまうので、採取後は冷蔵庫で保管し、4本とも取り終わったらすみやかに翌日クール便で配送するか、クリニックへ直接持参する必要があります。

大変だったのが、採取すべき唾液の量。1度に5mlほどの唾液を取らなくてはならないのですが、唾液の分泌量は一般に安静時で毎分0.3~0.4ml、刺激時で毎分1~2mlといわれています。うまくすれば2~3分で溜まるわけですが、忙しい朝の時間帯は、その時間を確保するのも一苦労。

「思いの外、大変でした……」

C氏は仕事のある平日では対応できないと考え、休みの1日を使って対応したのでした。

 

ストレス度は良好だったことが判明! ただ……

結果は約2カ月後。

C氏のために作成された分厚い資料をもとに、先生がひとつひとつ検査結果を説明してくれました。

ストレス度に対する結果は、問題なし。大変な思いをして唾液を採取した甲斐がありました。

「三番町ごきげんクリニック」で行われたストレス度チェック(血液検査と唾液コルチゾール検査)の様子

コルチゾールの日内変動の具合は、すべて基準値内。若干夜のタイミングで高い数値が出ましたが、概ね良好であり、ストレスにやられていると考える必要はないとお墨付きを得ました。もし今よりもストレスを感じることがあれば、ビタミンCの摂取や、マグネシウムの入浴剤を入れたお風呂に使って良質な睡眠を取るのがおすすめとのことです。

ただ……

「ストレス耐性は問題ないのですが、どうもその他の健康状態に問題がありそうなことがわかりました」

「三番町ごきげんクリニック」で行われたストレス度チェック(血液検査と唾液コルチゾール検査)の様子

一般的な人間ドックでは、個々の項目が基準値内に収まっていれば問題なしと診断されますが、クリニックでは各種項目を横断的に読み解くことで、隠れた病気や不調の原因を推察してくれます。

今回の血液検査により、アルコールと糖質の摂取過剰によって脂肪肝の傾向があることや、食後に血糖値が急騰したあとで急落する「血糖値スパイク」による糖尿病予備群であることがわかりました。

 

専属の看護スタッフから、これから取るべき食生活についての指導が入ります。

お酒はなるべく控えること。むずかしければ、十分なチェイサーを一緒にとること。アルコールの代謝に必要なビタミンB群やビタミンB12、亜鉛を取ること。

外食のメニューは炭水化物が多いので、身体の材料であるタンパク質の摂取を心がけること。そのためには、1日1食は魚を、さらに1日1食は肉を、3食いずれでも大豆食品を用意したほうがいいということ。

オメガ3脂肪酸を含んだオイルを取ること。

血糖値を上げにくい低GI食品を選ぶこと。などなど。

 

数値という客観的な結果を元に指摘された診断内容は、心に深く突き刺さるもの。断れないお酒の席や頻度の多い外食が、確実に自分の体を蝕んでいることを痛感したC氏。以来、生活習慣の改善に励み、先生や看護スタッフから教えてもらったことを守っています。

ただ、この生活がストレスになってしまうようだと、まさに本末転倒。外食ではなるべく魚料理を注文しつつ、「80歳になっても元気に働いていたい」という夢へ向かって具体的な筋道がついたと考えています。

 

 【まとめ】
検査名:血液検査&唾液コルチゾール検査(アドレナルファティーグ=副腎疲労検査)
検査方法:院内での採血、および1日4回分の唾液の採取
費用:¥32,500(税抜) ※初診料他のぞく/コンサル料は含む
結果までの期間:約1カ月

 

「三番町ごきげんクリニック」
〒102-0075 東京都千代田区三番町8-1 三番町東急アパートメント1101
03-3237-0072
診療時間:【平日】10:00-18:00(最終予約時間 16:30)、【第2・第4木曜日】10:00-21:00(最終予約時間 19:30)
休診日:土・日・祝日
https://kenko.org/
※完全予約制
※自由診療のクリニックのため、健康保険の利用は不可

 

取材・文/横山博之 撮影/松本健太郎

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