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【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

2020年8月、パナソニックから発売された小型・軽量のミラーレス一眼カメラ「ルミックス DC-G100」。「Vlog動画撮影を快適に楽しめる」という今どきなコンセプトを持つこのカメラを、実際に1か月間テストしました! 使ってみてわかったのは、このカメラ、「人に伝えたい気持ちが高ぶるツール」だということでした。

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コンパクトで使い勝手もいい!

まずはサイズ感や操作性から。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

ボディサイズは約幅115.6×高さ82.5×奥行54.2mm。特別手の大きくない筆者でも、片手で覆えてしまうんじゃないかと思えるほどの小ささです。標準で付属するレンズの「LUMIX G VARIO 12-32mm」は2段沈胴機構を搭載していて、レンズ収納時は全長たったの約24mmというのも魅力。

バッテリーやメモリーカードなどを含めた撮影時重量は約412gで、一昔前では考えられなかった軽さです。

カバンに常時入れておいても気にならないサイズ&重さでしたし、なんならジャケットの腰ポケットにもすっぽり入りました。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

操作しやすいのも「ルミックス DC-G100」の特徴です。

天部左には、簡単にスマホに転送できるボタンをレイアウト。SNSにアップしたいけど、スマホではどうも思ったとおりに表現できないから一眼カメラを選んだ、というこだわり派も少なくないハズ。そうした人にうってつけです。

また天部右には、新たに動画記録ボタンを新設。赤くて目立つボタンがそれです。このあたりにも、「Vlog動画撮影を快適に」の設計思想がうかがえます。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

さらに「Vlog動画撮影を快適に」の想いが伝わってくるのが、トライポッドグリップ「DMW-SHGR1」がセットのバージョンも展開していること(単独のアクセサリーオプション品として別途購入も可能)。動画記録ボタン、静止画シャッターボタン、スリープボタンを搭載していて、快適なVlog撮影をサポートしてくれるんです。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

自撮り用グリップとしてだけでなく、脚を開けば卓上トライポッドに。食事したり工作したりと、両手を使いたいシーンの撮影に活躍してくれます。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

さまざまな角度で使えるフリーアングルモニターも実に便利でした。頭上から覗くようにカメラを向けてみたり、反対に地上すれすれから被写体をナメるように撮影してみたり、はたまたビューファインダーでの撮影に集中するためモニターを閉じてみたり……「こう撮影したい!」という想いに制限をかけることなく、気持ちよく撮影できました。

「撮ろう!」と思ったすぐに自撮りをスタートできた!

さてここからは、気になるVlog撮影機能を試してみました。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

特徴なのが、モニターを反転させるだけで、自動で自撮りモードが開始されること。

  • 顔・瞳認識AF/AEで撮影者をキレイに写し続ける
  • 絞りを自動的に絞り、背景までしっかり写す
  • 録音モードが自動的にトラッキングモードに変わり、撮影者の声をしっかり収音

といったモードに自動で移行してくれます。どこかのボタンやモニターの一部をタッチするという手間も、一切不要。モニターの反転だけで自撮りを始められるのは本当にスムーズで、「よし、撮ろう!」という思いついた瞬間にスタートできます。

なお上の写真は、レンズを広角側にして腕を目一杯伸ばしてみたときの画角。十分“らしい”画作りができます。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

トライポッドの動画記録ボタンを押すとカウントダウンが開始され、3秒後から録画がスタート。録画中はモニターに赤枠が表示されるので、録ったつもりで録れていなかったというミスを防げます。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

顔・瞳認識AF/AEで捉えた被写体は、黄色の枠で表示。左右にある緑色の波線は、収音していることを示しています。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

「ルミックス DC-G100」のVlog撮影機能の魅力は、音声にもあり。Nokia社製のOZO Audioを採用した高音質な内蔵マイクを採用していて、しかも撮影シーンに合わせて最適な音声記録を5つの指向性のモードから選択できるようになっているんです。

  • 「トラッキングモード」……レンズの画角や被写体の位置に合わせて(顔・瞳認識AF使用時)最適な収音範囲に自動調整
  • 「オートモード」……シーンに合わせて自動調整
  • 「サラウンドモード」……風景や街中などを撮影するときに前後左右360°の広い範囲を吸音
  • 「フロントモード」……カメラ前方の音声を明瞭に収音
  • 「ナレーションモード」……撮影しながらでもカメラ後方の音声を収音

特に、顔・瞳認識AFに連動して自動で収音範囲を調整する「トラッキングモード」は、レンズ交換式デジタルカメラにおいて業界初とのこと。顔・瞳認識AFが働いていればカメラのどの位置にいても適切に声を拾ってくれるから、マイクの指向性をあまり気にすることなく撮影を続けられます。

一眼カメラで動画撮影をする人は珍しくありませんが、内蔵マイクについてはあまり期待していないという人は多いはず。その不安、この「ルミックス DC-G100」はしっかりカバーしてくれています。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

面白かったのは、「背景コントロール」。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

「ぼかし」をONにすれば背景がぼやけ、自撮りした被写体に意識が集中する映像に。「くっきり」をONにすれば、自分だけでなく背景にも極力ピントが合ってくっきりと描写。撮影意図に合った画作りを行えます。

この他にも、10段階で被写体の輪郭をほっそりできる「スリムモード」と、同じく10段階で被写体の肌色をより健康的に見せてくれる「美肌モード」も搭載。どちらもMAXに設定してみれば、「自分の顔も見れたものになったかな」と感じて自撮りへの抵抗感が下がったものの、その映像でSNSに公開しようものならますます「ルミックス DC-G100」への依存度が高まりそうにも思いました。

 

モニターを反転させてボタンを押せば、画も音もベストな環境で自撮りできる(しかも自分をキレイに加工できる)。これって一眼カメラとしてありそうでなかったスタイル。Vlogに寄せる「ルミックス DC-G100」の想いの強さを実感できました。

フィルター効果が楽しい! 単純な静止画撮影も優れた実力を発揮!

見逃せないのが、カメラとしての基本性能の高さ。難しいことを考えずに気が向くままシャッターを押してみるだけで、なかなか良さげな写真が撮れてしまいます。

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

こちらは被写体や撮影状況に合わせてカメラが最適な設定を自動で行ってくれる「iAモード」で撮影したところ、気持ちいい青空をそのまま表現できました。標準レンズの「LUMIX G VARIO 12-32mm」は、広角側は35判換算24mm相当も取れるので広々とした景色の撮影が可能です。

また好みの作風の撮影が楽しめる「クリエイティブコントロール」では多彩なフィルター効果を楽しめて、エモい写真が撮れてしまいます。つい楽しくなってしまって、パシャパシャと撮影した拙作を御覧ください。

サンシャイン

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

画面上部に眩しい太陽を招来。どこでも逆光の画を作れました。

レトロ

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

“昭和40年、あの頃の日本では~”というナレーションが入りそうな、懐かしい雰囲気に。やわらかな光が印象的。

オールドデイズ

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

こちらも古めかしい印象ですが、「レトロ」よりもコントラストが強めで、より赤味がかっているところが時代を経たカラー写真ぽい感じです。

ジオラマ

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

これ、人気ですよね! 周辺のピントを大きくボカすことで、まるでジオラマのような雰囲気に。見慣れた景色でも、なんだかほっこりします。

トイフォト

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

周辺光量を大きく落としたフィルター。なんでもない風景も、よりドラマチックな感じに。

ブリーチバイパス

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

いわゆる「銀残し」と呼ばれる、フィルムや印画紙で行われてきた現像手法も選択可能。何気ない被写体も、このフィルターを通してみると一気に味のある表情に。

ラフモノクローム

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

粒子の荒い高感度フィルムで印刷したような表現に。あえてのラフさに情感が宿ります。

ハイキー

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

色鮮やかに、かつやわらかな印象になるのが特徴。北欧の街並みなどの撮影に向きそう。

クロスプロセス

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

「リバーサルフィルムをネガフィルム用の現像液で処理する現像方法」というクロスプロセスを表現したのがこちら。全体にグリーンがかった色味になって、アーティスティックに。

クロスフィルター

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

光源を十字に見せる、おなじみのフィルターも用意。定番的な表現ではありますが、やっぱりキラキラした画は目を引きます。

ソフトフォーカス

【使ってみた】Vlog特化のルミックスDC-G100は「人に伝えたい気持ち」が高ぶるツールでした!

こうしてぼんやり夜景を表現してみるのも手。幻想的なムードが高まります。

 

Vlog撮影はスムーズにはじめられるし、録っていくうちに頭に浮かんだ「背景をぼかしたいな」「自分の声も周囲の音も拾いたいな」といったアイデアにもしっかり応えてくれる。フィルター効果も豊富で、なんともクリエイティビティを刺激してくれます。

これまで筆者は“旅先や日常の記録”が第一の目的で、淡々と目の前の光景を撮るのみでした。しかし「ルミックス DC-G100」でのカンタン自撮りに慣れるほど「これもありだな」と思うようになり、さらには「誰かに伝えたい」という気持ちが高まっていきました。SNSで大勢に伝えるもいいですし、友人や家族、さらには未来の自分に向けて自撮り動画を残すなんていうのもいいかも……。そんな気持ちにさせてくれるカメラでした。

パナソニック「ルミックス DC-G100」

●記録メディア:SDメモリーカード / SDHCメモリーカード/ SDXCメモリーカード●レンズマウント:マイクロフォーサーズマウント●形式:4/3型Live MOS センサー●カメラ有効画素数 / 総画素数:2030万画素 / 2177万画素●動画フォーマット:MP4 H.264/MPEG-4 AVC、音声圧縮方式 AAC(2ch)●ファインダー方式:アスペクト比4:3 / 0.4型 / 約368万ドット相当 強誘電LCOS ビューファインダー●モニター:アスペクト比3:2 / 3.0型 / 約184万ドットモニター / 静電容量方式タッチパネル / 視野率約100%●Wi-Fi:IEEE 802.11b/g/n (無線LAN標準プロトコル)●Bluetooth v4.2 (Bluetooth Low Energy(BLE))●外寸:幅 約115.6mm x 高さ 約82.5mm x 奥行 約54.2mm●質量:約345g(本体、バッテリー、メモリーカード含む)、約303g(本体のみ)、約412g(DC-G100V・DC-G100K付属レンズ12-32mm、本体、バッテリー、メモリーカード含む)●レンズキット同梱レンズ:LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.

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取材・文・撮影/横山博之

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