走りに磨きをかけたスポーツツアラー

シャープなスタイルと走りでライダーを惹きつけるトレーサー9GT

スポーティな走りと快適なツーリング、そのどちらも楽しみたいというライダーは多い。そんな理想を実現してくれるカテゴリーがスポーツツアラー。その中でもシャープなスタイリングと軽快な走りで、多くのツーリングライダーたちを魅了しているのがヤマハのMT-09 TRACER ABS（トレーサー）。2015年に登場したこのモデルは、”スポーツマルチツールバイク”というコンセプトをもとに作られ、市街地からツーリングまで幅広く、スポーティかつ快適な走りを楽しむことができる車両として人気が高い。そのトレーサーが今回、エンジンとフレームを刷新、スポーツ性能とツーリング性能の両方をアップさせて登場。スタイリングも大幅に進化し、魅力を増した新型トレーサー。ゆったりとしたツーリングもいいが、より軽快かつスポーティな走りが好みのライダーにフィットする一台となっている。

ワンランク上の走りを実現するエンジン＆フレーム

搭載しているエンジンは、ピストンやコンロッドなど多くの主要パーツを新たに設計して軽量化を行い、888ccの水冷3気筒エンジンはトルクフルで気持ちの良い走りを体感できる。またインジェクターの取り付け位置の変更や噴射をバルブ傘裏方向として燃料霧化促進と吸気ポートへの燃料粒子付着量を抑えることで燃費も向上させている。フレームは、「MT-09 ABS」をベースに「TRACER9」用に専用チューニングを施した新フレームを採用。剛性バランスをスポーツツアラーとしての最適化やリヤフレームを専用設計とすることで、ツーリングシーンを想定した高速安定性やタンデム居住性を確保。またトラクションをライダーに伝え、高速走行時や旋回時の安心感を与えるリヤアームの設計や荷物の積載時の直進安定性と旋回性を向上させるステー＆ブラケットの専用チューニングも行い、快適な走りと乗り心地を実現している。

安心かつ快適な走りを支える足まわり

走りのポイントとなる足まわりは、スポーツ性と乗り心地の両立を図ったKYB社と共同開発による電子制御サスペンション「KADS®」を採用するほか、リニアにブレーキ油圧を伝え、優れたコントロール性に貢献するラジアルマスターシリンダー採用のフロントブレーキ、鋳造ホイールながらも鍛造ホイールに匹敵する強度と靭性のバランスを持ち、アジャイルな運動性能に大きく貢献するSPINFORGED WHEEL、そしてブリヂストンと共同開発した新タイヤのBATTLAXSPORTTOURINGT32GTSpecを装備し、快適な走りをサポートしてくれる。

先進の電子制御システムでライダーをサポート

もちろん、先進の電子制御システムを搭載。新開発の6軸のIMUとそこからの情報を受け取り車両側にフィードバックするECUには、「トラクションコントロール」、「スライドコントロールシステム」、「リフトコントロールシステム」の3種類の制御システムが装備されている。それぞれの制御は個々に連動し、ライダーの運転操作集中力を支援、マシンのポテンシャルを効率よく引き出してくれる。また走行シーンに合わせた4つのモードの選択も可能となっていて、簡単にスマートな走りを楽しむことをできる。

旅をより快適にしてくれる充実装備

快適なライドをサポートしてくれる装備として、メーターは視認性に優れるフルカラーTFTメーターを採用。左右に3.5インチのものをダブルで配置するという一味違ったレイアウトに個性を感じる仕上がり。また、独自の防振技術を応用し、サイドケースの振動を減衰するダンパー内蔵の取り付け用ステーや高速走行時に有効な大型フロントスクリーン、コンパクトながらも優れた照射性を持つモノフォーカス2眼LEDヘッドランプに走行中のバンク角に応じてハイビーム、ロービームのイン側のコーナリングランプが点灯し、夜間走行時の安心感を高めてくれるコーナリングランプ、そして秋冬シーズンのライドに効果を発揮するグリップウォーマーも標準で装備するなど、ツーリングライダーにとって至れり尽くせりの内容となっている。