神奈川県綾瀬市、そこは自動車関連の町工場が数多く集まる日本有数の工業団地。「あやせものづくり研究会」は、綾瀬市と同市の町工場、デザインプロデュースを行うアッシュコンセプトがタッグを組み生まれたプロジェクトです。金属やガラス加工のプロフェッショナルだからこそつくれる、素材の性質をいかしたアイテムたち。
「ガチで激うまカップ麺」40年ぶりの復活で話題!“明星 青春という名のラーメン”をグルメライターが正直レビュー【1位はたっぷりタマゴとチャンポンスープが絶妙の旨み】
今回は、日々の暮らしを豊かにする選りすぐりの逸品を紹介します。
遠赤外線で極上のトーストを!
Sumi Toaster ¥11,000(税込) W180×D150×H23mm、430g
こちらはカーボン加工専門メーカー、旭工業がつくるSumi Toaster。素材にはもちろんカーボン(炭素)を使用しています。熱を加えると遠赤外線を発するカーボンの特性を活かし、炭火の面倒な火おこしをせずとも炭火焼きを楽しめる調理器具を製作しました。
Sumi Toasterを中火で約2分空焚きしたら、まずパンの片面を約1分、それから火を止めて裏面を約1分余熱で焼きます。これで極上トーストのできあがり。
遠赤外線で焼いたトーストは水分保有率が高く、外側サックリ、内側しっとりに焼き上がるんだとか。こんなトーストが毎日味わえるなら、5分の早起きも惜しくないかも。
表面にはフッ素コーティングが施され、焦げ付きを防くのでお手入れも楽チン。Sumiシリーズはほかにも深鍋やプレートなど計4種類展開しています。
あやせものづくり研究会 Sumi https://ayase-labo.com/sumi/
旭工業有限会社 https://carbon-asahi.jp/
錆びに強い無敵の鉄鍋!
Tetsu Pan ¥14,300(税込)W410×D260×H40mm、 約1,260g
こちらは厚板加工を得意とする金属加工メーカー、ナウ産業のTetsu Pan。鉄分が程よく溶出し、体にもよいといわれる鉄鍋ですが、唯一の弱点は錆びやすいことにありました。
そこでナウ産業は、鉄に窒素を浸透拡散させ表面を硬化させる「チッカ黒染め処理」を行い、錆びが発生しにくい最強の鉄鍋をつくり出しました。
「チッカ黒染め処理」により鉄の7倍の強度となったTetsuシリーズだから、写真のように刃物を使ってもキズの心配は無用です。耐摩耗性、耐腐食性が高まるほか、使用後の油引き等の面倒なお手入れも必要ありません。
また底部にはしっかりと厚みを持たせているので、蓄熱製もバッチリ。冷えた食材を投入しても、安定した温度で肉の旨みをギュッと閉じ込めてくれます。
Tetsu Konebe set ¥22,000(税込)本体:W270×D180×H32mm、約850g/蓋:W266×D166×H25mm、約430g
コンパクトに重ねられ、キャンプギアとしても優秀なTetsu Konebe set。小鍋をフタを代わりにして食材を蒸したり、小鍋でメインの料理の付け合わせやソースを作ったりと、アウトドアレシピの幅を広げてくれそう。ソロキャンプにもオススメのサイズ感です。
あやせものづくり研究会 Tetsu https://ayase-labo.com/tetsu/
株式会社ナウ産業 https://nowsangyo.co.jp/
まるで楽器のようなグラス
Sekiei Kampai Glass set ¥66,000(税込) Φ65×H180mm、約85g
研究機関の装置や半導体関連のガラス製品を手掛ける鎌田理化学器械製作所は、ガラスが奏でる音に着目。高い純度と透明性をもつ高品質な石英ガラスをつかって、乾杯のグラスを合わせた時に澄み切った音色が驚くほど長く響くグラスを製作しました。
石英ガラスは水晶を原料として生成された透明性の高い貴重なガラス。一般的なガラスより密度が小さく、高音を奏でる特徴があります。最適な音色を奏でるよう厚みと形状が研究されていて、体に響きわたるような音の余韻を楽しめます。特別な日の乾杯に相応しいグラスです。
2,000℃を超える炎の中、職人が一つ一つ手作りしているSekieiシリーズ。
Sekiei bell ¥13,200(税込)Φ45×H120mm、約60g
シリーズのなかでも2種類の音の違いを楽しめるSekiei bell。小さなガラスから生み出される音は、デジタル音に慣れた私たちの耳を覚醒させてくれます。長く余韻を残す石英ガラスならではの澄んだ音色をぜひ体感してほしい。
あやせものづくり研究会 Sekiei https://ayase-labo.com/sekiei/
株式会社 鎌田理化学器械製作所 http://www.kamata-rk.co.jp/
職人たちの技術と個性が光るプロダクトたち。触覚、味覚、聴覚を喜ばす逸品を、生活の中で使うことができたら、日々の暮らしが一段と豊かになりそう。
今回は食事にまつわるアイテムを中心に紹介しましたが、あやせものづくり研究会にはこの他にも野口製作所がつくるシリーズOriもあります。溶接加工をせず精密板金加工による曲げのみで成形された金属製のマスクケースは、まさに職人技。銅や真鍮で作られた抗菌力の高さにも要注目です。紹介した製品はアッシュコンセプト直営店KONCENT各店からも購入可能です。
アッシュコンセプト
https://koncent.jp/
モノマックスの記事をシェアする