日本には美味いモノが溢れている。全国各地からお取り寄せができる今だからこそ、その土地で親しまれる名物を家で愉しみたい。
今回は佐賀県のイカしゅうまいと日本酒の素敵なマリアージュ。
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イカしゅうまいの甘みを一気に膨らます、吟醸香との出会いに酔いしれる
小さなイカが、目の前で湯気と共に揺らめいているようだった。しゅうまいの皮が細く切られて、花のように付けられた姿が、イカの足に見えて、そう連想させるのである。
そのまま何もつけずに食べてみた。ふわりと崩れると、玉ねぎだろうか、優しい甘みが広がって、その後からイカの甘みがやってくる。時折、イカの小さな切り身に当たってクリッと微かな食感が弾むのが楽しい。しゅうまいを辛子醤油につければ、途端にご飯が恋しくなる。さらに、添えられている酢醤油に昆布の旨みを加えたタレをつければ、箸を進める速度が加速する。いろいろ試してみたが、辛子はタレに溶くよりちょいと直接つけたほうが、アクセントになって、よりイカの甘みを膨らます。
さあここで、1875年創業の老舗・天山酒造の「天山 純米吟醸」と合わせてみよう。熱々のイカしゅうまいを食べ、すかさず酒を流し込む。フルーティーな香りが広がって、その吟醸香と焼売が妖しく混じり合う。その途端、一気にイカの旨みが膨らんだ。これはやめられない。忘れられないぞ。
「呼子萬坊」いかしゅうまい大まる
8個入り ¥1,296
問い合わせ:呼子萬坊 TEL:0120-151-248
オンラインサイト:https://www.yobuko-manbou.com/shopbrand/ct70/
イカの名産地、佐賀県唐津市呼子のイカの上身を使ったしゅうまい。産地限定の玉ねぎや吟味した塩と卵を使い手作りで丹念に仕上げた逸品。付属の酢醤油に昆布の旨みを加えたタレにつければ、その品のある甘みが生きてご飯が止まらない。
食べ方
①冷凍しゅうまいをさっと水にくぐらせる
②平皿に間をあけて並べる
③ゆるくラップをかけて500Wの電子レンジで約2分~2分30秒温める
④お好みで酢醬油や辛子をつけていただく
「天山酒造」天山 純米吟醸
720㎖ ¥1,650
問い合わせ:天山酒造 TEL:0952-73-3141
オンラインサイト:https://tenzan.co.jp/product/tenzan-jyunmaiginjyo/
佐賀県産山田錦を使い、精米歩合55%で造られる純米吟醸。口に入れた途端にラ・フランスのような品と色気のある香りが魅了する。その後に完熟バナナを思わせるような米の甘みが、じんわり広がる。ゆっくりと時間をかけて飲みたい酒だ。
文/マッキー牧元 撮影/関 竜太
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