自分の脚力をスピードに変えるロードバイク。しかし人力だけがパフォーマンスに影響するのではなく、速さ=脚力を含むライドクオリティー × 軽量性 × 空力性能といった複合的な要素が絡み合って達成される。そのすべてに絡んでくるのがロードバイクそのものの性能だ。スポーツ自転車最上位ブランド、スペシャライズドが発売した「Tarmac SL8」は、史上もっとも空力性能に優れたロードバイクとして仕上がっているようだ。
CONTENTS
「価格も含めてマジでお買い得」かつてない日本専用戦略SUV“スズキ 新型フロンクス”のデキがよすぎる!自動車ジャーナリストが徹底解説『小沢コージの遊べるクルマ』
業界初の風洞実験施設を完備するスペシャライズド
「誰よりも、そして昨日の自分よりも速く走りたい」というのはすべてのライダーが掲げる目標。その目標のレベルが高くなればなるほど、ロードバイク選びは重要となってくる。スペシャライズドは自社内に、業界初となる自転車専用の風洞実験施設Win Tunnel(ウィントンネル)を2013年に建設。この10年間、エアロダイナミクスを追求することで数々のハイエンドモデルを開発し、今回の史上もっとも空力性能に優れたロードバイク「Tarmac SL8」を誕生させた。
「Tarmac」シリーズは「ライダーの意図をテレパシーのように汲む伝説的なハンドリング性能」とまで言われるパフォーマンスを披露する。爆発的なレスポンスを特徴とし、最多の勝利数を挙げてきたロードバイクシリーズだ。その最新モデル「SL8」はエアロダイナミクスを追求した結果、空力性能が向上。さらに軽量性においては前モデル「SL7」と比較して15%減の軽量化に成功。実際のライドパフォーマンスは前モデル比で、距離40kmの走行を16.6秒短縮したのだ。
軽量化しながらも剛性はアップした「SL8」
空力性能の向上に加え15%減の軽量化となれば、素人考えではあるが、細く薄く削り落とす方法しか思い浮かばない。つまり、剛性は弱くなっていく方向だ。強靭な肉体を持つライダーたちがハンドルを握り締め、フレームをよじるように左右へ揺らし、力強くペダルを踏み締める。それを推進力へ変えるロードバイク。剛性が弱くなったのでは、本当の意味でのパフォーマンス向上とはいえない。
最新モデル「SL8」はボトムブラケット、ヘッドチューブ、フロントエンドの驚異的な軽さを実現。それとともに掲げていた剛性目標を達成。重量剛性比はなんと前モデル「SL7」より33%もアップしたのだ。
この記事のタグ
この記事を書いた人
パーツデザイナー坂東 漠
スタンドがないと倒れる。ライダーの支えがないと自立できない。ライダーがいてもときにコケるといった2輪車の特性に魅了され、自転車、e-Bike、モーターサイクルの部品を開発。多くの人は気づかないが、それがないと成り立たないといったパーツを手がけている。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする