“公言できる目標”を立てられるようになることが今の目標

──幕内最年長であり、連続出場記録を伸ばし続けている玉鷲関ですが、若手の力士に伝えたいことはありますか?
「師匠からは、言葉じゃなくて態度で伝えるようにと言われています。伝えたいことはたくさんありますが、感謝の心は持っていてほしいなと思います。相撲界にいると、恵まれていると感じることがいろいろありますが、それを普通だと思わないことですね」
──五月場所への意気込みを聞かせてください。
「番付が下がりましたが、落ちないように意識するんじゃなくて、上げることを意識していきます。一日一番という言葉がありますが、自分の場合は一番も数えません。目の前の取組に専念するのみです」
──今後の目標を聞かせてください。
「うーん……」
(少し間をおいて)
「こういう目標があります、と言えるようになるのが目標でしょうか……。これからどうしたいんだ、どうなりたいんだというのを毎日、自分自身に問いかけています。“鉄人”とか“元気”と言われているのは外側の自分ですが、リアルな自分は内側にあります。内側を知っているのは、自分と家族だけ。外側と内側を同じレベルにもっていけたらいいですね。そのために努力しています」
次回の【特別編】では、土俵の外の玉鷲関にフォーカス。お相撲ファンの間で話題の趣味の手芸についてなど、アーティスティックな一面をご紹介します(近日公開)。

玉鷲一朗(たまわし・いちろう)
1984年11月16日生まれ、モンゴル出身。片男波部屋所属。ホテルマンを目指していたが、相撲をやろうと思い立ち、東京の大学に留学していた姉を頼って来日。2004年一月場所初土俵、2008年一月場所で新十両、同年九月場所で新入幕。2019年一月場所、2022年九月場所と2度の幕内最高優勝を遂げる。

片男波部屋
1961年、12代片男波(元関脇 玉乃海)が二所ノ関部屋から独立して創設し、第51代横綱 玉の海を輩出。1981年に元関脇 玉ノ富士が継承し、玉春日、玉乃島ら関取を育成。現在は元関脇 玉春日が師匠をつとめ、伝統を守りつつ後進の育成に力を注ぐ。
片男波部屋 オフィシャルサイト
インタビュー・文/糸井千晶(cocon) 撮影/米玉利朋子(G.P.FLAG) 構成/MonoMax編集部
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